第3章『業績を上げる社員の作り方』
4節: 夢の持ち方
【幸せを知らない限り幸せになれない事を知る】
会社の業績と自分の夢がどの様に関係しているか再確認してもらうために支援先(クライアント)の社員さんに『夢って何ですか?』と聞いてもほとんどの人が『無い』と答えられる現実が存在する。
やはり、子どもの頃に誰しも抱いていた夢を諦めた後に、また何かを諦めなければ成らないかもしれないと言う精神的苦痛を無意識に避けているのかも知れない。
どうやら、この様な考え方の人が多数派のようだ!
そして、その様な時は言葉を変えて質問する。
『みなさんにとっての幸せって何ですか?それって、どんな状態ですか?』
ただ、この様に言葉を変えても『ん~~・・・・』と考え込んでしまう人が多数派だ!
ここで話は変わる。
アメリカのブリストン大学の経済学者アンガス・ディートン博士と言う人がまとめた研究結果に、『幸せはお金で買うことができる! しかし年収600万円以上かせいでも幸福感は増加しない』と言う物がある。
この研究結果を要約すると、年収600万円までは、給料が増える度に出来る事の種類が増えるので幸福感は増すが、それ以降は、種類は増えずグレードが増すだけなので幸福感もあまり増えないと言う研究結果だ。
つまり、年収200万円だと家族旅行にいけなかったが、年収400万円になると家族旅行にいけるようになる。従って、幸福度が増す。しかし、年収1500万円になっても旅行先が有馬温泉からハワイに変わるだけでそこまで幸福度は変わらないと言う事をさしている。
そして、ここで重要な事は自分の幸せを実現するためにはどれだけのお金が必要かと言う事。
だからこそ、社員さんには自分が幸せだなぁ~と感じる状態の時に必要な『給料』と『働き方(休みがどれだけ欲しいか?)』をイメージしてもらう。
しかし、この手の話が苦手な人もいるのでそう言う人には、誰かが考える手伝いをしてあげる方が良いだろう!
ここまで来れば後は、その幸せと感じるために必要な『給料』と『働き方』を実現するために必要な利益額が算出されるのでそれを実現させるためにはどうするか?と言う話し会いが行えるスタートラインに立てる。
決して、どれだけの売上が必要だと言う誤魔化しの話し合いはしてはいけない。
ここまで面倒な事をしなければならないか?と思うかもしれない。
しかし、私は『ゴールまで突っ走れ』と言われて、ゴールの場所も方角も距離も分からずにゴールに辿り着いた人を『見た事』も『聞いた事』もない。
たとえ、この様なゴールを知らずに走らされている可愛そうな人は自分がゴールにいてもそこがゴールだとは気づかないだろう。
そしてみな『失って始めて気づいた!』とか言うキメゼリフを言い、悲劇のヒロインの出来上がり・・・
しかし、こんな『自分の夢は何か?』『自分の幸せとは何か?』と言う事を真剣に考えている人は本当に少ないだろう。
だからこそ、考えるきっかけを与えてあげるのが会社の役割だと思う。これは、夢や幸せに限った事ではない。『仕事を効率的に行う方法』も『業績を上げる方法』も全て自分から考える人なんてほとんどいないだろう。
その考えるきっかけを与えてあげるのが、上司の・・・社長の・・・会社の・・・役割なのではないだろうか?
次の話は『幸せは未来には無い!』
本日伝えたい事『私は自分の幸せについて、インチキ占い師のおばあちゃんにきっかけをもらって気づいたけどね・・・』