2013年5月17日
第3章『業績を上げる社員の作り方』
1節:自立するまでのスピード
【絶妙な距離感】
自立社員になる事を求めすぎては、社員は潰されてしまうし、求めなければ社員は『これで良いんだ』と勘違いしてしまう。
この矛盾に満ちたバランスを取り続けなければならないのだ。
この曲芸に近いバランスを私が出来ているかどうかはかなり微妙な所だが、確実に言えるのは、支援先の社員さんとは出来ている可能性はあるが、自分の直接の後輩とはまだ出来ていないと言う事。
つまり、距離感と言うのが非常にキーを握っていると思う。
支援先の社員さんと私との間には、①時間的距離感と②関係的距離感が存在する。
①の時間的距離感とは、その名の通り、私は月に1回しかその会社に行かないのである程度の距離が存在する。
②関係的距離感とは、社員さんと私との間には社長が存在する。どこまで行っても、その社員さんは私の社員さんでは無く、社長の社員さんだ!
この2つの距離感があるとどの様なメリットが生まれるか!
それは、単純に我慢が出来る。
この我慢とは、私と社員さんの2人にとってだ!
私の我慢とは、『もっとこう成って欲しい』と言う思いと裏腹な行動をされても我慢できると言う意味である。これは、私が苛立つとかそう言うレベルの話ではなく・・・冷静に対応が出来ると言う意味合いである。(本当に出来ているかは疑問だが・・・笑)
そして、社員さんにとっても我慢が出来るとはそのままで、何か耳の痛い事を言われても1月に1回であるのと毎日言われるのでは、差は歴然だろう。
また、距離が近すぎると頭では言っている事が分かっても、心では納得がいかないと言う事も多々あると思う。
従って、私が自分の直接の後輩とこの距離が取れていない可能性があると言うのはやはり、この距離を保てていないのだろう!
私の中で色々我慢しても、気づけば終電の新幹線に合わせて24時過ぎから近くのファミレスに呼び出す事も多々ある。
なるべく、任せなければ成らない事は100も承知しているのに・・・
任せたからには下手に口出ししてはいけない事も100も承知しているのに・・・
失敗して学ばせれば良いのも分かっているのに・・・
ただ、失敗は許されない世界でもあるのも確か!
クライアントからするとそんな事知った事ではない。
全てのクライアントがその失敗はうちではせずに他でやってくれと思うに決まっている。
失敗は出来ないが、任せなければ成らないと言う良く分からないバランスを取ろうとする時に私がファミレスに呼びつける行為が、冷静な判断なのかどうかが分からない。
恐らく、この答えは1年先になるのか?3年先になるのか?私の後輩が育った時にしか答えは出ないだろう!
育った時に初めて、『夜中にファミレス呼びつけたけど、あれがあって良かったな!』と言う話になるのか?
それとも『夜中にファミレス呼び付けたの意味なかったな?すまん!』と言う笑い話になるのか?
こればっかりは、結果論でしか語れないだろう。
距離が近いと私が後輩への接し方が『正しい愛情』なのか『歪んだ愛情』なのかが冷静な判断が付かなくなる。
ただ、1つ明確に言えるのは、だからこそ1人さえ育ててしまえば、かなり高確率かつ急速に人が育つのだと思う。
つまり、自社内で私と支援先の社員さんとの距離感が作りだせるからだ!
次は『給与体系と権限委譲の度合い』についてお話いたします。
本日伝えたい事:『難しいね!』