2013年5月15日
第3章『業績を上げる社員の作り方』
1節:自立するまでのスピード。
【正社員とパートタイマーの壁】
正社員かパートタイマーかどちらが企業にとって重要か?
この様な問いは既に4年程前にやり切っていると思う。
もちろん、正社員の方が重要に決まっている。
この様な議論が出た元々の事の発端は、高度経済成長期に遡る。あまりの勢いで成長する日本に少し脅威を感じたアメリカ政府が学者に、日本が成長している要因を調べさせた。
そして、その調査結果が『終身雇用』の存在!
マズローの下位欲求である生存欲求を満たしてあげる事により、安心して働けるのでお金のため意外に自己実現のために働き易い環境が整っているから成長していると結論付けた。
その調査結果を受けて、アメリカ政府は日本へ対して『終身雇用』の撤廃を要求。
その要求を呑んだ日本では、そのうち、『派遣社員を増やせば人件費が固定費から変動費化するので、売上に応じた柔軟な企業形態を取れる』や『企業のスリム化』などと言う言葉が流行り瞬く間に正社員が減少した。
そして、ある一定の沸点を超えると自然と出てきた声が『派遣社員を使っていては、ノウハウなどが社内に留まらないので結局、非効率。それより、正社員にした方が最終的に企業にとって財産になるのでわ?』と言う意見。
この辺までは、5年前くらいには既にTVの評論家やコメンテーターの人達といった賢そうな人達が話しているのを見ていたので知識としては何となく頭に入っていた。
しかし、現実に経営に関わる仕事を通して感じた私の感想は『全くその通りだ』と言う事だ!
ここで、話は少しずれるが、私が専門にしている分野はネットショップなのだが・・・ネットショプに興味を持っている経営者の方と話しをしていると、『ネットショップは始めれば簡単に儲かる』と思っている人が未だに一定数居られる事を感じる。
実際に人は少数からでも行え、リアル店舗とは異なり、かなり様々な数字が正確に取れるので、その数字を元に様々試みが打てる。もちろん、その数字の見方や試みが間違っていなければ比較的、確実性が高く業績を上げる事が出来る。
しかし、私が見てきた全ての会社において、ある一定の業績が上がると次にくる壁を越える鍵は常に『人』になってくる。
当たり前の話過ぎて、書いているのも面倒になるくらいだが・・・
『集客が・・・』とか言っている経営者の方もいると思うが最終的に本質的な問題は人の所に辿り着く。
決して『派遣社員』や『パートタイマー』の方々が『必要ない』や『企業にとって悪』などと言う事は言っていない。主婦のパートタイマーさん達は本当に手際がよく機敏に働いてくれるので無くてはならない存在だと思う。
しかし、『派遣社員』や『パートタイマー』の方々には『作業以上』は求める事が出来ないと言う事。
作業とは、頭を使わなくても良い仕事の事である。
つまり、1時間働けば○○○○円分の利益を稼ぎ出してくれると言う数字が仕事を依頼した時点で決まっており、減る事は少ないが決して増える事は無いと言う事だ。
実際に会社の『パート比率』が高い所の業績の伸び率は低い・・・
それに比べて、正社員により余剰人員を抱えている所は、業績の上げ方が固まった時の業績の伸び率は、パート比率の高い会社に比べて圧倒的に高い。
これも結局スキルの問題ではなく、どもまで本気で会社の事を考えられるのか?と言うメンタル面の問題なのだと思う。
次は『元々の社員と新たに採用した社員』についてお話いたします。
本日伝えたい事『昔はTVっこだったと言う事』