2013年4月28日
第2章『業績を上げる社員の共通点』
1節:その1、良く働く。
【頭を使って働く】
私はすこぶる不器用である。
昨日も、支援先の社長からこの様な事を言われた。
『佐藤さんって、本当に少年野球だけですね!』
良く言葉の真意が分からなかったので非常に頭の悪い質問ではあるが『それはどう言う意味ですか?』と尋ねてみた。
すると、『直球しか投げられないじゃないですか!笑』
なるほど!確かに少年野球はルール上直球しか投げられない。この言葉を言った社長には、一点の嫌味もなかった。そして、言われた私も非常に心地が良かった。
それは、私が日頃から言葉は違えど、直球しか投げなくて良いと思っているし、また直球しか投げてはいけないと思っているからだ!
社長と言う人達は皆、自分の得意の方法で会社の業績を上げて会社を存続している。頭がキレキレで数字を武器に経営する人もいれば、細かい事は苦手だがその人の人柄により従業員を束ねて会社を経営する人もいれば・・・その方法は千差万別である。
しかし、全員に共通して言える事は、社長と言う人達は会社の規模などは問わずに全員ここぞと言う所での勘所は、はずさない。少なくとも現在存続できている会社の社長は皆それが出来ているのだと思う。
そんな経営者に対して、口先でどうこうしようとする事が土台無理な話であり、それが出来ると思っている人がいるとしたらそれは、舐め過ぎている以外の何物でもなく。一切信用の置けない人だと思う。
船井総研の新入社員は皆、優秀な人達ばかりだ。私などでは到底、足元にも及ばない様な国公立などの高学歴の出身者ばかりだ!それもそのはず、経営コンサルタントに成りたいと言う志高い人達が毎年1万2千人も新卒採用に応募するのだから!そして、その内の選ばれた50人程度だけが入社を許されるのだから・・・
そんな凄い人達に私が教えて上げられる事は、上記の直球しか通用しないと言う事のみ!
この様な優秀な人は確率的に、口先で人を丸め込めると思っている人が多い。実際にこれまでそれで通用してきた人生を送っていたのだろう。従って、何か仕事をお願いしてその納期が遅れてもまず、私を口先で丸め込もうとする。
それを、①メールの文章②送信時間③成果物④日頃の言動などから分単位でその人の行動と心の動きまで言い当てる事により、力ずくで『直球しか通用しない』事を教えてあげる。
具体的に言えば、『これは、俺のあくまで妄想であり本当に当っているかどうかは分からんけど、お前は元々15時から18時の間にこの仕事やろうと思っていたけど、誰か先輩から急な仕事をお願いされて、時間が確保できなくなり、本来その後の時間に行えるのだけど連日の徹夜で1,5時間ほど寝まって、あわててひとまず遅れる旨をメールしたけど、そこからまた寝てしまって、無理矢理1時間で作って送ってきたと俺は思っている!』と言う様に話す。実際には、これにどの瞬間にどんな事を思ったかなどの感情も付け加えてなぜお願いした仕事が遅れて更にクオリティーが低い成果物が出てきたかを妄想上にて説明する。
この妄想は、まぁ99%当っているだろう!
しかし、なぜそんな事が分かるか?
私には千里眼の力が備わっているのか?
まぁ、そんなはずもなく、答えは単純で、『私が全く同じ行動を取っていたから』と言う理由だけである。(笑)
しかし、この船井総研の新入社員のご両親の事を考えると本当に不憫で成らない。せっかく手塩にかけて国公立や有名私立に入れたのに・・・
私の様な無学な者にこきを使われている事を知ったらどう思うだろうか・・・
さてそれでは、そろそろ本題に戻ろうか!既に何の話だったか忘れている人のために説明すると、今回のテーマは、『頭を使って働く』である。
そして、ここまで無意味に私が不器用である旨について、グダグダと説明したが、現在の私より入社したての社会人1年目の頃の私は更に輪をかけて不器用であった。
具体的に話すと、エクセルのデータ加工に8時間かかっていた物が今では5分程度で行えたり、プロジェクトの目次作成に2週間かかっていたのが今では5~10分程度で終わる。
この話からどれだけ私が効率の悪い仕事を行っていたかが伝わるだろう。
では、次の話題として効率が悪い事は『善』か『悪』かについて触れたいと思う。
しかし、自分で話を振っておきながら、まずは効率が良い事を肯定して話を進めたいと思う。そして、効率を追求するとどの様になるのかについて、一緒に考えたいと思う。
私は学生の時にいくつかのバイトをしていた。
『土木関係』『居酒屋』『ホテルの配膳』『コンビニ』『トレーニング用バットの製造』『焼肉屋』
この中で一番過酷だったのが『焼肉屋』の皿洗いのバイトだ!
このお店は、皿洗いは新人の仕事と決まっており、私の後輩が入るまでは3ヶ月ほど皿洗いをしていた。そして、この焼肉屋はチェーン店なのだが結構繁盛しており、どう考えても1人でさばけない量の洗物が発生する。
従って、何も考えなければそれこそ回らないので嫌でも効率化を考えさせられる環境だった。
飲食店の皿洗いとは、業務用の洗浄機を使うのでパレットに食器を入れてしまえば基本的にはあとは勝手に洗ってくれる。そして、その洗い終わった食器を元々の定位置に返す所までが私の仕事なのだが・・・
これが、忙しすぎて回らず、常に食器でいっぱいになってしまう。
そこで、初めに私が行った効率化は、どうすれば食器をパレットに効率良く入れれ、1回の洗浄で多くの皿を洗えるか?
また、次に考えた効率化は、なるべく同じ食器棚の食器を1つのパレットに入れて洗うと言う事だ。これをすれば直す時に手間が省ける。
しかし、それでもどうしようも無い時はバイトの先輩が洗い場を手伝ってくれるのだが私とは比べ物にならない程のスピードで食器を洗っていくのだ・・・・!
ある種のショックを受けながらもその先輩の動きを眺めているとある1つに事に気がついた。
それは、その先輩が『何も考えずに洗物をしている』と言う事だ。
食器の種類も関係無しに手に触れたものを全てパレットに入れている。そして、1パレットがいっぱいにならなくても洗浄機が空くと直ぐに、交換する事により常に洗浄機を稼動している状態を作っていた。
要するに、一番効率が出来ている状態とは、思考と言う行為を省いた状態の事になる。
もちろん、初めは色々考えるのだろうがその考える行為が体に染み付いた状態が最も効率化できていると言う事だ。
別の言い方をしよう!
『効率の良い仕事をしている時は頭を使ってないので成長は止まっている』と言う見方も出来る。
ここでやっと本題に戻れるのだが、結局私が言いたいのは、自分にとって初めての仕事ばかりに挑戦し続けて、効率良くする努力をし続ける事こそが人が成長する一番の近道と言う事だろう!
だから、その会社において2~3年働き、ある程度、仕事が出来るようになり仕事が楽しくなった時期が実は黄色信号と言う事だ!
従って、若くして自分で業績を上げるような人は皆、自分が出来るようになった仕事は全て下に任せて次の仕事に取り組み続ける人だと思う。
次は『業績を上げる人の質問とは?』いついてお話します。
本日伝えたい事『自分は不器用ですから・・・』